頭が重く、首が痛い
頭が重く、首が痛い
ずっと同じ姿勢ばかりは危険!
日常生活でずっと同じ姿勢を続けていると、その姿勢を保つための筋肉が常に緊張した状態になります。するといつも片側の筋肉だけが緊張し、重さなどを感じやすくなります。これを故意におこなうのが“マッスルトレーニング”ですが、知らず知らずのうちにそうなっている場合は身体のバランスを崩す原因になります。
骨盤や背骨のバランスが崩れると身体にはかなりの負担がかかり、骨格を支えている筋肉(インナーマッスル)は疲労困憊に陥り、仕事を放棄してしまいます。筋肉のある男性などはある程度まで耐えることができますが、筋肉量の少ない女性は身体の中心である腰から背中、お尻、肩、太もも……と順番に筋緊張が強くなり、全身がこっていきます。
また、バランスを崩して強ばった筋肉に関係している骨も影響を受けてしまい、骨格がゆがんで神経が刺激され、痛みさえ感じるようになります。
「ついに首が痛みだした」28歳男性の場合
この患者様は以前から首の右側が重く感じていましたが、2日前からついに痛み出したと来院されました。問診の結果、仕事場のデスクではキーボードが正面でディスプレイが右斜めの位置にあるため、仕事中は常に右側を向いて資料を作成しているとのこと。そこで触診をしてみると、確かに右側の胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)が異常に緊張しており、首の骨もゆがんでいました。
この患者様に提案した治療法は、まず整復(せいふく)で骨格のゆがみを治し、痛みを取り除きます。それから指圧治療で筋肉を緩めて緊張をほぐす、というものです。
初回の施術で早くも効果があらわれ、首の重さがスッキリしたと大変喜んでいました。その後毎日通院され、12回目には痛みがまったくなくなり、8週間後には首の重たい感じがすっかり消えました。
この患者様は現在は手首の関節痛で通院されています。
悪い姿勢で筋肉を緊張させない
ディスプレイやキーボード、本などは、かならず自分の身体の正面に置いて作業をするようにしましょう。目線だけ動かす、首だけ横を向ける、または同じ方向を何度も向くといった動作は、例え短い時間であっても繰り返すことで筋肉が緊張しやすくなります。
30分に一回くらい首をゆっくり回すのも効果的です。